減量手術の保険適用基準と効果を徹底解説！

更新日：10月9日

東京都千代田区の四谷メディカルキューブ減量・糖尿病外科センターです。当院では、減量手術に関する治療やご相談を受け付けています。

本記事では、減量手術の保険適用となる基準や期待される効果について解説します。ぜひご参考ください。

減量手術とは

減量手術は、「減量・代謝改善手術」とも呼ばれ、肥満によって引き起こされる糖尿病や高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群などの肥満関連疾患の改善を目的とした治療法です。単なる体重の減少だけでなく、代謝機能の改善を重視した医学的治療として、世界的にも確立された手術療法です。

この手術では、主に胃の容量を縮小することによって食事の摂取量を制限したり、消化吸収の経路を変更することで血糖コントロールの改善を図ります。いわゆる美容目的の脂肪吸引やダイエットによる減量とは異なり、科学的根拠に基づいた医療行為として、多くの臨床研究により安全性と有効性が証明されています。

現在、日本国内で行われている主な減量手術には、以下の2種類があります。

これらの手術は、高度肥満症の患者さんに対して保険適用が認められています（一定の条件を満たす必要があります）。近年では、患者さんのQOL（生活の質）や寿命の延伸につながる有効な治療手段として注目されており、実施件数も年々増加傾向にあります。

現在、日本国内においては、「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」と「腹腔鏡下スリーブ・バイパス術」の2種類が、保険適用となる減量手術として認められています。

これらの手術は、以下のすべての条件を満たした場合に限り、健康保険が適用されます。

□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している

□ 糖尿病、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は非アルコール性脂肪肝炎を含めた非アルコール性脂肪性肝疾患のうち１つ以上を合併している

□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している

□ 糖尿病（ヘモグロビンA1c（HbA1c）が8.0%以上）、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、非アルコール性脂肪肝炎を含めた非アルコール性脂肪性肝疾患のうち2つ以上を合併している

□ 腹腔鏡下スリーブ・バイパス術を5例以上経験した外科医が常勤している施設

□ BMI35以上

□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している

□ 糖尿病を合併している

減量手術は、肥満症の患者さまに対して高い効果が期待できる外科的治療法です。単なる体重減少にとどまらず、糖尿病をはじめとする生活習慣病の改善にも有効であることが、多くの医学的研究で報告されています。

ここでは、当院で実施した減量手術の実績をもとに、具体的な減量効果および血糖コントロールの改善例をご紹介します。

当院で腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を受けた患者さまの体重推移を検証した結果、手術前の平均体重は120.4kgでしたが、術後1年目には平均83.4kgまで減少しました。

その後、術後3年目以降には一部の患者さまで体重の再増加が見られたものの、術後5年目の時点においても平均約30kgの体重減少が維持されており、長期的にも安定した減量効果が確認されています。（Seki Y, Kasama K, et al. Obes Surg 2016 より引用）

当院で腹腔鏡下スリーブ・バイパス術を受けた、2型糖尿病を合併する肥満症の患者さまにおける血糖コントロールの変化を検討したところ、手術前の平均HbA1c値は9.0％と高値でしたが、術後1年目には平均5.8％まで改善しました。

さらに、術前には全体の約48％の患者さまがインスリン療法を行っていたにもかかわらず、術後1年後には1名を除き全員がインスリンを中止できました。その結果、全体の82％の患者さまで「糖尿病の寛解」が得られました。

なお、ここでいう「寛解」とは、糖尿病の薬物治療を行わずにHbA1c値が6.5％未満の正常範囲内で安定している状態を指します。（Seki Y, Kasama K, et al. Obes Surg 2016 より引用）

東京都千代田区の四谷メディカルキューブ減量・糖尿病外科センターでは、保険適用の腹腔鏡下スリーブ状胃切除術や腹腔鏡下スリーブ・バイパス術をはじめ、国内外で多数の腹腔鏡下減量・糖尿病外科手術を行っています。

当院では、減量治療におけるさまざまな治療オプションを備えており、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療を提供しています。治療に関する無料相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。

■四谷メディカルキューブ減量・糖尿病外科センター

四谷メディカルキューブ減量・糖尿病外科センターでは、高度肥満症の方を対象とした減量手術を行っています。減量手術において国内屈指の執刀経験を有しており、論文、学会発表、講演、メディア出演など、多岐にわたる活動を展開しています。