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​減量手術の効果

減量手術はどのくらい効果的なのか

手術後の体重変化や糖尿病への効果は以下の要因に依存します。

  • 年齢

  • 運動能力

  • 術前の体重

  • 健康状態

  • 術式

  • 術後の食事療法が守られているか

  • 患者さまの意志と家族のサポート

当院で腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が行われた患者さまの体重変化を示します(Seki Y, Kasama K, et al. Obes Surg 2016より引用)。手術前の平均体重は120.4kgでしたが、術後1年目には83.4kgに低下しました。術後3年目以降、やや再増加傾向が見られましたが、術後5年目においても約30kgの減量が得られていました。

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次に、当院で腹腔鏡下スリーブバイパス術が行われた2型糖尿病を伴う肥満症患者さまの血糖改善効果(血糖コントロールの指標であるHbA1c値の変化)を示します(Seki Y, Kasama K, et al. Obes Surg 2016より引用)。

 

手術前の平均HbA1c値は9.0%と不良でしたが、術後1年目には5.8%に低下しました。また、手術前には約半数(48%)の患者さまがインスリンを使用されていましたが、術後1年目には1名を除いて、インスリンが不要となっていました。その結果、82%の患者さまにおいて、糖尿病の寛解(糖尿病に対する薬物治療なしで、HbA1cが基準範囲内 [HbA1c 6.5%未満] となった状態)が得られました。

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海外の報告

1)10年以上の成績、死亡率への影響

4000名以上の高度肥満症患者を対象に、減量手術が行われた群と内科治療が行われた群を20年間前向き観察したスウェーデンの研究によると、内科治療群では長期的な体重減少はほぼ得られなかったが、減量手術群では術式による程度の違いはあるものの、全ての術式で長期的な体重減少が得られました。さらに減量手術群では内科治療群と比較して、15年間の死亡リスクが約30%低下していました。

カナダからの後ろ向き研究によると、減量手術が行われた患者群では非手術(内科治療)群と比較して、5年間の死亡率が9分の1に低下していた、と報告されています。同様に、別のアメリカからの後ろ向き研究によると、減量手術群では全体の死亡率が40%、癌による死亡率が60%、心疾患による死亡率が56%、糖尿病による死亡率が92%減少する、と報告されています。

2)体重減少、合併疾患改善に関して

体重の減少に関して、2万例以上の解析でルーワイ胃バイパス術の超過体重減量率は61.6%、スリーブ状胃切除術は55.4%、腹腔鏡下調節性胃バンディング術は47.5%とされています。体重減少に関しては胃バイパス術、スリーブ状胃切除術、腹腔鏡下調節性胃バンディング術の順で効果があると考えられます。

術後の糖尿病の臨床的寛解(投薬やインスリンなどを用いずに、検査値が正常化した状態)および改善率はルーワイ胃バイパス術でそれぞれ87.3%、93.2%、スリーブ状胃切除術で66.2%、86.9%、腹腔鏡下調節性胃バンディング術で47.9%、80.8%と報告されています。

その他の肥満関連疾患の肥満関連疾患の改善率も50~90%と高いことが示されています。

海外ではスリーブ・バイパス術は多く行われていないため、スリーブ・バイパス術の効果に関しては前述の「当院における手術の長期成績」をご覧ください。

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術後の肥満関連疾患改善率(まとめ)

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