糖尿病の最新治療|寛解を目指す注目の治療法を解説!
- 四谷メディカルキューブ
- 10月24日
- 読了時間: 5分

東京都千代田区の四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターです。当院では、減量手術に関する治療やご相談を受け付けています。
本記事では、近年注目されている「GLP-1受容体作動薬」などの新しい薬物療法、そして減量手術による糖尿病の寛解を目指した治療法について解説します。ぜひご参考ください。
糖尿病は改善できるのか?治療技術の進歩

かつて糖尿病は「進行すると元に戻らない病気」と考えられてきましたが、近年は薬を使わずに血糖値を正常に保つ「寛解」を目指す治療が注目されています。特に2型糖尿病では、適切な治療によって寛解が期待できることが明らかになってきました。
現在、2型糖尿病治療の中心となっているのは薬物治療と減量手術です。薬剤の中でも特に注目されているのが「GLP-1受容体作動薬」です。
GLP-1受容体作動薬は食欲を抑え、インスリン分泌を助ける作用があり、低血糖のリスクが少ない点が特徴です。これらの薬は血糖コントロールだけでなく、心臓や腎臓を守る効果も報告されています。
一方、減量手術(代謝改善手術)は肥満を伴う2型糖尿病に有効とされています。体重の減少と代謝の改善により、寛解が期待できます。代表的な方法には、胃を小さくする「スリーブ状胃切除術」や、胃の縮小に加えて消化管の通り道を変える「スリーブ・バイパス術」があり、その有効性は多くの研究で実証されています。
このように、糖尿病治療は「血糖を下げる」段階から「寛解を目指す」段階へと進化しています。早期に診断を受け、適切な治療を始めることが、寛解の可能性を広げる大きな鍵となります。
糖尿病の新しい治療薬(GLP-1受容体作動薬)

近年、糖尿病の薬物治療で注目を集めているのが「GLP-1受容体作動薬」です。これらの薬は血糖コントロールの改善に加えて、体重減少や臓器保護(心臓・腎臓など)の効果が確認されており、近年急速に普及しています。
GLP-1受容体作動薬は、「インクレチン」と呼ばれる腸のホルモンの働きを高める薬です。食事の後にインスリン分泌を促進し、同時に食欲を抑える作用があります。
血糖値の上昇に応じて作用するため、低血糖を起こしにくいのが特徴です。さらに体重減少効果も期待できることから、肥満を伴う2型糖尿病の患者さまに有効とされています。
近年では注射製剤に加えて経口薬も登場し、通院や自己注射の負担が軽減されています。また、GLP-1受容体作動薬は心血管疾患リスクを低下させる効果も報告されており、糖尿病の合併症予防にも有望な治療薬といえます。
減量手術による寛解を目指した治療

糖尿病の治療では、まず内科的治療(食事療法・運動療法・薬物療法)が基本となります。しかし、これらの治療のみでは十分な減量効果が得られないケースも少なくありません。そのような中で、肥満症を合併する糖尿病患者さまに対しては、外科的な「減量手術」が有効な選択肢の一つとして注目されています。
減量手術は「代謝改善手術」とも呼ばれ、肥満によって引き起こされる糖尿病、高血圧、脂質異常症などの肥満関連疾患を改善することを目的とした治療法です。この手術では、胃の容量を縮小して食事量を制限したり、消化吸収の経路を変更することで血糖コントロールを改善します。
減量手術は、単に体重を減らすだけでなく、2型糖尿病をはじめとする肥満関連疾患の改善にも高い効果があることが、国内外の多くの研究で報告されています。
実際に当院で減量手術を受けた、2型糖尿病を合併する肥満症の患者さまを対象に血糖コントロールの変化を検討した結果、手術前の平均HbA1c値は9.0%と高値でしたが、術後1年目には平均5.8%まで改善しました。
さらに、術前には全体の約48%の患者さまがインスリン療法を行っていましたが、術後1年目には1名を除き全員がインスリンを中止できました。その結果、全体の82%の患者さまで「糖尿病の寛解」が得られています。
まとめ

かつて糖尿病は「一度進行すると元に戻らない病気」と考えられてきました。しかし現在では、血糖値を下げることだけを目的とせず、「寛解」を目指す治療へと進化しています。
薬物療法ではGLP-1受容体作動薬などの新しい薬が登場し、血糖値の改善に加えて体重減少や心臓・腎臓の保護といった効果も期待されています。さらに、内科的な治療で十分な効果が得られない場合には、減量手術によって糖尿病の寛解を目指すことも可能です。
糖尿病治療では、早期に正確な診断を受け、適切な治療を始めることが何より大切です。血糖コントロールに不安がある方や、これまでの治療で十分な改善が得られなかった方は、ぜひ一度専門医にご相談ください。
減量治療は当院にご相談ください

東京都千代田区の四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターでは、保険適用の腹腔鏡下スリーブ状胃切除術や腹腔鏡下スリーブ・バイパス術をはじめ、国内外で多数の腹腔鏡下減量・糖尿病外科手術を行っています。
当院では、減量治療におけるさまざまな治療オプションを備えており、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療を提供しています。治療に関する無料相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
■四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センター
四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターでは、高度肥満症の方を対象とした減量手術を行っています。減量手術において国内屈指の執刀経験を有しており、論文、学会発表、講演、メディア出演など、多岐にわたる活動を展開しています。


