
東京都千代田区の四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターです。当院では、減量手術に関する治療やご相談を受け付けています。
「肥満に対する外科手術は、具体的にどのような治療を行うの?」
「外科手術を行うことで、肥満がどの程度改善されるの?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
本記事では、こうした疑問をお持ちの方に向けて、肥満外科手術の効果やリスクなどについて解説します。ぜひご参考ください。
肥満外科手術とは

肥満外科手術は、「減量手術」や「減量・代謝改善手術」とも呼ばれる治療法です。この手術は、肥満によって引き起こされるさまざまな健康障害を改善するために、主に胃を小さく形成することで体重を減少させます。
ダイエットや脂肪吸引とは異なり、医学的に有効性が認められた治療法であり、高度肥満症に対する標準的な治療として位置づけられています。日本で実施されている主な減量手術には、以下の2種類があります。
・腹腔鏡下スリーブ状胃切除術
・腹腔鏡下スリーブ・バイパス術
これらの減量手術は、高度肥満症の患者さまを対象に保険適応が認められており、近年、その普及が急速に進んでいます。
肥満外科手術の効果

肥満外科手術の効果については、海外で2万例以上を対象に行われた解析により、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の体重減少効果が超過体重減量率(下記参照):55.4%であることが示されています。
腹腔鏡下スリーブ・バイパス術についても、当院のデータでスリーブ状胃切除術と同程度の超過体重減量率が確認されています。特に、BMI50以上の超高度肥満患者においては、腹腔鏡下スリーブ・バイパス術の方がより高い体重減少効果を示しました。
また、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術や腹腔鏡下スリーブ・バイパス術は、減量効果だけでなく糖尿病の改善効果にも優れていることが報告されています。当院のデータでは、腹腔鏡下スリーブ・バイパス術が重度の糖尿病患者さまに対して非常に高い寛解率を示すことが確認されています。
■超過体重減量率とは
手術後の体重減少は通常“超過体重減少率”で表します。超過体重減少率は、減量効果を測る指標で、日本人の理想体重であるBMI 22kg/㎡を基準とした時の超過体重の何パーセントが治療により減ったかを表したものです。
(例)
165cmのAさんの理想体重は60kg。実際の体重が100kgの場合、超過体重は40kg(100 - 60 = 40)。30kgの減量が達成された場合、超過体重減量率は75%(30 ÷ 40 = 0.75)です。
肥満外科手術のリスク

減量手術は、高度肥満症の患者さまに対して非常に高い効果が期待できる治療法です。一方で、決して容易な手術ではありません。また、高度肥満症の患者さまは、正常体重の方に比べて合併症を抱えていることが多く、手術自体にもリスクが伴います。
そのため、減量手術には他の外科手術と同様に、術後に発生し得る合併症があります。減量手術を検討する際には、これらのリスクを十分に理解し、専門医としっかり相談することが重要です。
肥満外科手術の保険適用

国内で減量手術に保険適用が認められているのは、「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」と「腹腔鏡下スリーブ・バイパス術」の2種類です。それぞれの手術について、保険適用の条件は以下の通りです。(以下のすべてに該当する場合に保険適用となります)
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の保険適用範囲
<BMI35以上の場合>
□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している
□ 糖尿病、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は非アルコール性脂肪肝炎を含めた非アルコール性脂肪性肝疾患のうち1つ以上を合併している
<BMI32~34.9の場合>
□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している
□ 糖尿病(ヘモグロビンA1c(HbA1c)が8.0%以上)、高血圧症、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、非アルコール性脂肪肝炎を含めた非アルコール性脂肪性肝疾患のうち2つ以上を合併している
腹腔鏡下スリーブ・バイパス術の保険適用範囲
□ 腹腔鏡下スリーブ・バイパス術を5例以上経験した外科医が常勤している施設
□ BMI35以上
□ 6ヶ月以上の内科的治療を継続している
□ 糖尿病を合併している
まとめ|高度肥満を改善する外科手術による治療

肥満外科手術は、「減量手術」や「減量・代謝改善手術」とも呼ばれ、主に胃を小さく形成することで肥満を改善する治療法です。
国内で保険適用が認められているのは、「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」と「腹腔鏡下スリーブ・バイパス術」の2種類であり、高度肥満症の患者さまに対して非常に高い効果が期待できます。
肥満外科手術は、高度肥満症によって大きな健康リスクを抱える患者さまにとって、有用性の高い治療法と言えるでしょう。
減量治療は当院にご相談ください

東京都千代田区の四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターでは、保険適用の腹腔鏡下スリーブ状胃切除術や腹腔鏡下スリーブ・バイパス術をはじめ、国内外で多数の腹腔鏡下減量・糖尿病外科手術を行っています。
また、カプセルを飲み込むだけで減量効果が得られるカプセル内服型バルーン治療「Allurionプログラム」や、BMI 27.5以上35.0未満の軽度肥満2型糖尿病患者さまを対象にした臨床研究なども実施しています。
当院では、減量治療におけるさまざまな治療オプションを備えており、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療を提供しています。治療に関する無料相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
■四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センター
四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターでは、高度肥満症の方を対象とした減量手術を行っています。減量手術において国内屈指の執刀経験を有しており、論文、学会発表、講演、メディア出演など、多岐にわたる活動を展開しています。
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