治療&サポート

COE (Center of Excellence:卓越した拠点)

調節性胃内バルーン

 四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センターでは新しい肥満症治療として「調節性胃内バルーン治療」を導入しました。当院での適応はBMIが27以上の方となります。

 当院の医師が実際にバルーン治療を行った際の体験記をブログにアップしております。ブログの閲覧はこちらから

1)調節性胃内バルーンとは?

 胃内バルーンとは、手術ではなく胃内視鏡(胃カメラ)を用いて、胃の中に400-700ccのバルーン(風船)を入れることによって満腹感を出し、かつ胃の容量を減らす治療方法です。以前から胃内バルーン治療はありましたが、一度胃内にバルーンを入れると容量の調節ができない(苦しいときもバルーンの容量を減らせない、慣れてしまい体重が減らなくなっても容量を増やせない)、また最長6ヶ月間しか入れておくことが出来ない、などの問題点がありました。

Spatz3

 このたび当院で導入した調節性胃内バルーン治療では「Spatz3」という器具を用います。日本国内では、海外で正式なトレーニングを受けた当院の減量外科医のみが取り扱うことができます。 Spatz3の特徴として、①胃内視鏡をもちいて挿入、摘出するため、全身麻酔が不要で、身体にきずがつかない。②胃内視鏡を用いて容量の調節ができるため、苦しいときは容量を減らしたり、慣れてしまい体重が減らなくなった際に容量を増やすことができる。③最長12ヶ月間の留置が可能(治療可能期間が長い)、ということが挙げられます。特に、上記②、③は他のバルーンにない優れた特徴です。

2)適応(治療の対象となる方)

 当院での適応は、当器具がヨーロッパで認可を取得した際の適応と同じにBMI27以上です。これは当院の倫理委員会で認可された適応ですので、BMI27未満の方は本治療を受けることができません。また過去に胃の手術を受けている、血が止まりにくくなる薬を飲んでいる、その他、本治療を行うにあたってリスクが高いと考えられる場合、適応とならない可能性があります。詳しくは外来にて担当医に直接、お問い合せ下さい。

3)効果と限界

not operative

 最も高い効果が期待できるのはBMI27~30程度で、手術の適応となるような高度肥満でない方です。期待できる減量効果はおよそ5-20kgで、肥満に伴うさまざまな合併疾患の改善が期待できます。中にはそれ以上体重を落とされる方もいますが、減量効果に関して、内科治療(食事、運動療法など)より高い効果が期待できるものの、手術と同等の効果を得ることは一般的には困難です。ただ、<やはり手術は怖い、体にメスを入れるのは抵抗がある>という方に関しては、BMI30を超えている方であっても本治療を受けることは可能ですのでご相談下さい。また留置後12ヶ月経過すると取り出す必要があります。取り出した後に、適切な生活習慣が身についていなければリバウンドの可能性があります。

4)副作用・危険性

 危険性に関して、手術ではなく胃内視鏡で行いますので、危険性は非常に少ないと言えます。しかしながら、どのような医療行為もリスクが全くないとは言えません。副作用に関して、バルーン留置直後、比較的強い吐き気が出現します。2-3日続くことがあり、点滴や強めの吐き気止め(制吐剤)を必要とすることがあります。そのため当院では2泊3日の入院を設定しております。吐き気は通常、留置後数日で消失します。また、胃内にバルーンが入っている間は、胃潰瘍を予防する目的で胃薬を内服していただきます。

5)費用

 本治療は保険の適応ではありません。本器具を用いたバルーン治療は、当院が日本ではじめて導入することから、臨床研究という形でとり行わせていただきます(詳しくは外来にて担当医より説明いたします)。入院は通常2泊3日で、費用は54万円+消費税となります。

6)その他

 当院で本治療を導入するにあたっては、まず当院減量・糖尿病外科センタースタッフである関 洋介医師が当院で本治療を受け、安全に留置するための手技や、留置後の吐き気止めの使い方について検証しました。留置ならびにその後の経過に関してはブログで報告しますので、そちらも是非ご参照下さい(現在準備中)。

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